- タイトル
治療中、周囲の人にしてもらって嬉しかったこと
- エピソード本文
私は33歳のとき乳がんになりました。告知から治療の約1年半、不安になったり落ち込むこともいっぱいありましたが、人生で経験したことがないくらいたくさんの人に気にかけてもらい、優しくしてもらいました。その中で特に記憶に残ったこと三つについて書きたいと思います。
一つ目は職場の上司らが傷病手当や会社独自のお見舞い金、入院補助金など私が受けられる制度を全て調べて書類一式を送付してくれたことです。休職中の1年半、お金のことで不安になったり、手続きが面倒と感じたことは一切ありませんでした。世の中には相談したら退職を促されたという会社もある中で、本当にありがたいと思い感謝しています。
二つ目は病気に関係なく知り合った同世代の友達が身体の悩みを打ち明けてくれたことです。一人は旦那さんにも親にも話せなかった不妊治療の悩みを打ち明けてくれた友達です。二人目は仕事も趣味もバリバリこなす子が実は遺伝性の目の病気で片目はもうほとんど見えてないと打ち明けてくれた友達です。がんに限らず深刻な悩みを抱えてみんな生きてるんだと気づかせてくれ、前向きに頑張るパワーをもらいました。
三つ目は治療についての質問をメールで丁寧に答え続けてくれた主治医です。診察が終わってから「抗がん剤やるやらないで具体的に再発率がどれくらい違うのか」と悶々とするようなことがあって、期待せずにメールしてみると即日アジュバントオンライン※の結果とわかりやすい解説が返ってきました。
それから何度も質問メールをしましたが、いつも丁寧に答え続けてくれました。そんな主治医のお陰で私は治療について後悔することが何もありません。胸には傷があって、妊娠したとしても母乳はでなかったりするけれども、自分には必要な治療だったとうまく受け入れられている気がします。ここに書ききれないことがいっぱいありますが、他人のたくさんの優しさを感じることができた大事な1年半でした。
※アジュバントオンラインは、病理組織学的検査などの臨床情報から術後の予後や治療の効果を予測するツール(アプリケーション)ですが、2019年8月現在サイトのアクセスができない状況です。
*AYA世代のがんとくらしサポート(https://plaza.umin.ac.jp/~aya-support/experience/75/)より転載*
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