- タイトル
お金のこと
- エピソード本文
私はお金に疎い。お金の管理は親に頼り、難聴のため、ようやく就労移行という制度を利用し始めた頃の、急性リンパ性白血病との診断だった。
主治医から白血病の治療も新しくなっていて、カーティー療法という治療があると安心していた。その治療にかかるお金を聞くまでは。父も「息子はまだ、就職もできていない」と主治医に説明していた。主治医も高額医療費制度を利用してくださいと、私にはよくわからない会話をしていたのを覚えている。
そこから、初めてのことばかりだったが、無事に寛解し、退院した。
安心して人生を楽しみ始めた翌年のことだった。
再発を告げられた。橋渡し療法も長期になるが、父からは食い繋いでいけるお金はあるから安心してと告げられた。
問題は私にあった。治療として、臍帯血移植を行うと告げられた。しかも、主治医は「治療は、1度目とは比べものにならないしんどさだよ」「この治療を受けることで長く生きられるかもしれないし、そうじゃないかもしれない」と。
私の心は大きく乱れ、1度目の退院の時に作ってもらったクレジットカードを使い、高額な買い物をしてしまうことが増えた。罪悪感と共に。
父が用意してくれた臍帯血移植を決める為の旅行でさえ、出費が怖かった。
無事に移植を終えた後にも問題はある。慢性GV HDだ。
たった数日の退院後に、再入院した私は、経済的な面で大部屋に入院して欲しいと告げられた。
入院期間も長くなる。長さは予測もできない。
私の高額な出費は収まってきたが、療育手帳や障がい者手帳の取得に苦戦している日々だ。先々のことを考えると、不安になることがある。
患者には様々な事情がある。ブログやテレビでもそれを目にすることが増えた。
私は今、治療を受けていられるだけ幸運なのか、それとも…。
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診断時 / 再発・転移時
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何に関するエピソードですか?その他 / お金 / 仕事 / その他治療
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