エピソード

2024.07.11
タイトル

胃を全摘出して

エピソード本文

23歳の時に胃がんと診断され、胃、脾臓、胆のう、食道下部の摘出手術を行いました。術後1ヶ月頃、当時の食事量は大袈裟ではなく「うどん一本で満腹」という状態でした。当時58kgあった体重も41kgまで落ちてしまいました。

医師から色々な助言はいただきましたが、年齢的に参考になる症例がなかったためあらゆる食べ物と食事方法を自分で考えてたくさん試し、その度に腹痛やダンピング症候群という胃切除者が罹る眩暈や冷や汗が起こる症状に悩まされる毎日でした。

胃を摘出した場合、どんな食べ物も必要以上に良く噛まなければいけません。そのためあまり噛まずにのどごしを味わう和食全般が苦手になりました。一般的なイメージでは消化に良いとされる和食ですが僕には合わなかったみたいです。

逆に洋食は、フランスパンなど噛めば噛むほど美味しくなるものが多いのでとても食べやすく、パスタも「麺を巻く」動作のおかげで意識せずにゆっくりと食事をすることができました。ビールなどの炭酸飲料も飲めませんでしたが、缶のまま飲むのではなく、グラスに移して発泡させれば炭酸も適度になり問題なく飲むことができることに気づきました。他にも、インスタントラーメンを通常より余計に茹でて麺が伸びきったくらいの状態にしても食べやすくなりますし、アイスクリームも噛まなくて良いうえに栄養も多いのでおすすめです。一般的な健康常識とは真逆のような食事ですが、既に一般の健康な人と異なる身体になっているということを受け止めて、今の自分に合う食事を自分自身で見つけることがとても大切だと思います。

*AYA世代のがんとくらしサポート(https://plaza.umin.ac.jp/~aya-support/experience/23/)から転載*

そうこうしているうちに、医師から言われていた以上に食事量が戻りました。当時は何と言われても食べられるようになる気が全くしませんでしたが、5年を経過した今は和食でも何でも好きに食事を楽しんでいます。

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