- タイトル
キャンサーギフトとキャンサーロスト
- エピソード本文
最近、「キャンサーギフト」という言葉に不快感をあらわにする人が多く見られます。
わたし自身は、この言葉を知る前から、がんに罹患しなければ決して知ることのできないような深い学びをたくさん得たと感じていました。だから「キャンサーギフト」という造語に、特に違和感を抱きませんでした。
もちろん、告知を受けた直後や治療中はつらいことが山ほどあり、今でも100%「がんになって良かった」とは思えません。でも「死」を目の前にして、「どんなふうに生きたいか」、「どんな最期を迎えたいか」、日々思い悩みました。この体験は、自分自身を見つめ直すチャンスになっていたと思います。
「キャンサーギフト」というポジティブすぎる音の響きは、「今」つらい人にとっては本当につらい言葉かもしれません。「キャンサーロスト」の共感が救いになる時期もあると思います。でもつらいなかにも小さな喜びを見つけて、全ての人が最期のときを「いい人生だった」と思って過ごせるようになってほしいな、と思っています(これが、わたしががん患者支援の活動をするための原動力となっています)。 そして、「キャンサーギフト」とか「キャンサーロスト」とか、そんな言葉に振り回されず、自分自身の人生を歩んでいけたらと思います。
*AYA世代のがんと暮らしサポート(https://plaza.umin.ac.jp/~aya-support/experience/46/)より転載*
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