2024.07.11
- タイトル
「健康食品嫌い」
- エピソード本文
「もう健康食品なんて、見たくもない!」。そう大声を上げて怒ったのは、抗がん剤治療で心身ともに弱っていた時期でした。
私自身は納得して標準治療を受け、世に言う「がんが治る食品」などにはエビデンスもなく、患者家族につけ込む悪徳商法だと思っていて、そうした勧めは一切断っていました。しかし、頼んでもいないのに親類や知人から「ご神水」や「奇跡のキノコ」的な怪しいものが次々と送りつけられ、本当にイライラしました。最後は母親まで「祈祷した生米を毎日食べて」などと言い始め、つい怒鳴ってしまい反省しました。昔は病室まで売りつけに来たり、宗教の勧誘に来る人もいたと聞きます。厚意であっても、時に患者家族を苦しめることもあると知ってほしいです。
患者の側も「高いお守り」にすがるより、普通のものをバランスよく食べ、ストレスをため過ぎず、一日一日を積み重ねていきましょう。無理なくできて、自分でいいと思えること(私の場合は毎朝コップ1杯の水を飲むこと、大嫌いなトマトも出てきたら食べること、など)だけ、続けていけるといいですね。
*AYA世代のがんとくらしサポート(https://plaza.umin.ac.jp/~aya-support/experience/47/)より転載*
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